整形外科
「放っておけば治る」は間違いだった ― 甲子園整体による五十肩(凍結肩)改善の決定版【解剖学 × 病期別治療】
2025.11.10
はじめに:あなたの五十肩、なぜ治らない?
五十肩(凍結肩)は、全人口の2〜5%ほどが経験すると言われており、特に40代以降、50代に最も発症しやすいためにこの名で呼ばれています。女性は男性よりも多く(3:7の割合)、糖尿病を合併していると発症率が高くなることも指摘されています。
五十肩の主な症状は肩の痛みと可動域制限であり、衣服の着脱や洗髪、腰に手を回す動作など、日常生活に大きな制限が生じます。
多くの方が「歳のせいだから仕方ない」「マッサージしているのに痛みが引かない」と悩まれますが、五十肩の根本原因と病期に合わせた適切な対処法を知ることで、改善への道筋が見えてきます。
第1章:五十肩の正体 — 発生メカニズムと根本原因
五十肩とは、関節を構成する骨、軟骨、靭帯、腱などが老化し、肩関節周囲の組織に炎症が起きることが原因とされます。
1. 根本原因は「上腕骨頭のズレ」
五十肩が起きる根本的な原因は、上腕骨頭のズレです。骨頭が前方にズレることで肩関節の正常な動きが破綻し、骨頭と肩峰(けんぽう)の衝突(インピンジメント)や腱板の摩擦などを引き起こし、炎症が発生します。
この骨頭のズレを引き起こす要因は、大きく分けて2つあります。
1. 前方組織の硬さ: 大胸筋、小胸筋、上腕二頭筋短頭などが硬くなることで、骨頭を前方に引き出し、肩甲骨も前方に移動させます。
2. 後方組織の硬さ: 棘下筋や小円筋などが、前方に引っ張られた骨頭を後方に戻そうと拮抗する結果、二次的に硬くなり、結果的に骨頭を前方に押し出してしまいます。
2. 現代病ともいえる「猫背」との深い関連
五十肩の原因の最も多いのが、現代社会における猫背です。パソコンやスマートフォンの使用頻度が増えたことで、頭部が前方に突き出た姿勢でいる時間が増え、必然的に猫背姿勢になりがちです。
猫背姿勢は、肩甲骨の可動域を低下させ、正常な肩関節の運動を妨げ、インピンジメントを起こします。何気ない日常生活の中で、骨頭や肩甲骨は前方にズレやすい状況にあるのです。
3. 痛みの正体「インピンジメント」と夜間痛
インピンジメントとは「衝突」を意味します。肩関節を動かす際に上腕骨頭が筋や靭帯、肩峰などに衝突し、組織が損傷して痛みが起こります。特に多いのが、棘上筋や肩峰下滑液包が挟み込まれる「肩峰下インピンジメント」です。
インピンジメントは、外転 60°〜120°で痛みや引っ掛かり感を感じることが多いという特徴があります。
五十肩で特徴的な夜間痛は、この慢性的なインピンジメントによる炎症と、それに伴う肩峰下の内圧の上昇が原因であると考えられています。
第2章:病期別の治療戦略と重要な注意点
五十肩には3つの病期があり、時期によって介入方法を大きく変える必要があります。
| 病期 | 特徴 | 疼痛 | 治療目標と徒手療法 |
| 急性期 | 炎症がメイン。可動域制限は痛みによるものが強い。 | ジンジンとした激しい痛みが、運動時、安静時、夜間時に出現。 | 治療の鍵:肩関節への介入は禁忌 (動かす、緩めるなど)。炎症の寛解、肩関節以外の可動域の維持を目指す。鎖骨や肩甲骨など周辺関節の可動域確保に努める。 |
| 拘縮期 | 拘縮(組織の癒着・硬結)が中心。 | 安静時や夜間痛は減少・消失する。 | 治療の鍵:肩関節への直接的介入を開始。拘縮の改善と可動域の改善を図る。周辺組織への介入も継続。 |
| 寛解期 | 症状が解消に向かう、もしくは軽度残存。 | 運動時痛は消失するか、最終可動域で軽度の痛みを感じる程度。 | 治療の鍵:運動療法による姿勢改善。5つの関節が連動して動くよう治療し、上腕骨頭の正常化を図る。 |
急性期の重要な対処法:安楽肢位
急性期は肩に負担を減らすことが最も重要です。**安楽肢位(痛みのない楽な姿勢)**の指導が不可欠です。
代表的な安楽肢位として、仰向けで寝る際に肩の後方と前腕部分にクッションを置き、肩関節が過度に内旋するのを防ぐ方法があります。
第3章:効果的な治療の焦点 — どの組織を狙うべきか?
五十肩の治療では、上腕骨頭の前方へのズレを意識し、前方組織の癒着・硬結と、後方組織の硬結を改善することが重要です。
肩関節は、肩甲骨や鎖骨を含めた5つの関節(肩甲上腕関節、肩鎖関節、胸鎖関節、第2肩関節、肩甲胸郭関節)からなる複合関節であるため、これらの関節を統合的に治療する必要があります。
1. 治療ターゲットとなる主な組織
• 烏口上腕靭帯(うこうじょうわんじんたい): 肩関節の前面を補強する靭帯で、五十肩との関連性が強く、硬くなると上腕骨頭を前方に偏位させ、外旋制限を引き起こす原因となります。靭帯へのアプローチは治療のポイントになります。
• 前方組織(短縮しやすい筋): 大胸筋、小胸筋、上腕二頭筋。これらの筋が硬くなると、骨盤前傾や猫背姿勢を助長し、骨頭の前方偏位を引き起こします。
• 後方組織: 棘下筋(外旋筋)、小円筋。棘下筋が硬くなると、骨頭を前方に押し出す作用が働き、痛みを引き起こすことがあります。
2. 姿勢改善の重要性
根本的な解決のためには、過緊張を起こした部位を緩めるだけでなく、**なぜその組織が過緊張を起こさざるを得なかったのか?**を考えてアプローチをしないと、症状が戻ることがあります。
五十肩の場合、姿勢の崩れ(猫背)から問題が発生していることが多いため、寛解期には運動療法を用いながら、姿勢改善や上腕骨頭の正常化を図っていく必要があります。
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まとめ:五十肩改善へのステップ
五十肩の治療を成功させる鍵は、病期を正確に判断し、急性期は安静と周辺関節のケアに徹し、拘縮期以降は、上腕骨頭のズレを引き起こしている猫背姿勢や、前方/後方組織の硬さをターゲットに、全身を統合的に治療することです。
まるで水漏れを止めるだけでなく、なぜ水道管に負担がかかったのか(姿勢や動作の癖)を見直すように、根本原因である「上腕骨頭のズレ」を修正することが、五十肩を長期的に改善するための設計図となるでしょう。
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